ユーカリの薫るベランダで[Mobile版]
since 2009.01.09
ユーカリ育成ブログです。タネを輸入して150種以上のユーカリを育てています。 By eucalyptus_k
室内管理について
多くの人は観葉植物を室内で管理することを
ごく当たり前のことだと思っていると思います。
私も以前はそうでした。
ただ室内で管理するという行為は
植物にとっては最悪であるということは
多くの栽培ガイドにも書かれていますし、
これは間違いのない事実であると実感しています。
我が家も室内で観葉植物をいくつか育てていますし、
多くの御宅でも室内の観葉植物を見かけますが、
まあ大概の場合、その植物の状態は最悪です。
葉色も悪く、徒長して、生育も悪い。
これは屋外でそれらの植物の
本来の姿を見ると一目瞭然です。
大手ショッピングモールなどにある
観葉植物はいつ見ても綺麗だなと思いますが、
これは実は見た目が悪くなると
速攻で新しいものに変える業者が入っているからです。
園芸に興味を持った初期に
ベンジャミンなどの栽培に
少々てこずったことがあります。
その際に樹医と呼ばれる人にアドバイスを貰ったところ、
そんなもん外に出して日に当てれば速攻で復活だよ!
そもそも室内で植物を管理しようということ自体が
人間の我儘で無理のある行為なんだよ。
と嘲笑されたことがあります。
その時はちょっとムッとしたのですが、
今は全くこの方と同じ意見を持っています。
そこでユーカリですが、
ユーカリの室内栽培は不可能
私は色々試しましたが
はっきりと言い切ります。
台風などで取り込む場合も
1週間が限界ではないでしょうか?
明るい室内だから大丈夫では?
常に日が当たるし、窓も開け放っているから、
とご相談をいただくこともありますが、
常に枯れても良いなら自己責任でとお話しています。
理由は色々と実験もしてみましたが、
一番わかりやすい例は
虫を飼ってみると良くわかります。
最近鳴く虫の飼育にはまっていますが、
例えばスズムシでもバッタでも、
何でも良いので、飼育してみると実感できます。
虫は直射日光を嫌いますので、
屋外とはいっても、必ず完全な日陰に置きます。
我が家ではクツワムシを飼育していますが、
これは鳴き声が非常にうるさく、
夜間の屋外管理は騒音公害のために不可能です。
それでも何とか鳴かない日中は
必死で外に出して風通しを良くしています。
鳴き声のうるさくないマツムシの場合、
常に屋外に出していますが、
まず土の乾きの早いことに驚きます。
逆に室内で管理をしていると
いつまで経っても土がジメジメしていて、
たった1日で糞にカビが生えてきます。
屋外管理では糞にカビなど滅多に生えません。
虫の場合、屋外屋内どちらも完全日陰なので、
全てが風通しの成せる業ということになります。
次に日光についてです。
専門器具になりますが、
単純に照度計で測ってみるとわかります。
我々人間が明るいと思う室内と
暗いと思う屋外を測ってみると、
圧倒的に屋外が明るいことがわかります。
我々人間の目は大した画素数を見れませんが、
集光能力はどんな機械もかなわない
無限大の力があります。
逆にその弊害として
どこが明るく、どこが暗いのかという事実を
認識することがとても困難なのです。
それからもう一つ、ユーカリでは、
株が日光を浴びることは大切ですが、
実は鉢や用土も日光を浴びることが重要です。
これはもちろん乾燥を促し、
用土の消毒になるという効果がありますが、
特に西AZの半砂漠地帯のユーカリの場合、
非常に高い土中温度が強い根張りに影響するからです。
我が家のmacrocarpaで実験を行いましたが、
株のみほぼ終日直射日光が当たる株と
鉢や用土までほぼ終日直射日光が当たる株を比較してみました。
すると全く同じ時にタネを播いた株であるにも関わらず、
前者と後者では既に樹高に2倍近い差があり、
幹の太さや葉の大きさ、量などにも大きな差が出ています。
このように多くのユーカリでは、
室内管理は非常に都合が悪いです。
まだ、なぜダメなんだろう?という疑問がある場合、
ネットでユーカリの木が生えている写真を
いくつか検索してみるとさらにわかると思います。
一体ユーカリはどのような環境で生息しているでしょうか?
ユーカリは決してハーブ草木ではありません。
列記とした屋外性陽樹の大型樹木になります。
一部、冬季限定で室内管理が可能な品種もあります。
ただこれは下記の条件が必須になります。
■半日以上直射日光の当たる南向きの窓辺に置く
■その株の樹高や根張りがかなりしっかりしている
■それでも暖かい日には少し外の風に当てる
これを満たしていても、難易度は高めですし、
生育状況は並以下となります。
また春以降の成長のエンジンがかかる際にも
色々と影響が出てくることは否めません。
とりあえず私が実験上可能であった品種は
下記の品種になります。
●Corymbia citriodora(レモンユーカリ)
●Eucalyptus crenulata
●Eucalyptus glaucescens
●Eucalyptus robusta
●Eucalyptus camaldulensis
●Eucalyptus staigeriana
●Eucalyptus grandis
●Eucalyptus nitens
●Eucalyptus pruinosa
単純にユーカリ中でも
屈指の過湿耐性を持つものばかりです。
citriodoraとstaigeriana以外は
耐寒性もありますので、
室内に取り込む意味はあまりありませんね。
植物というものはインテリアやエクステリアである
という考えを持っている人は多いと思います。
一方で植物は生物を飼っているという感覚の人もいます。
私は完全に後者の考え方を持っています。
今は飼っていませんが、昔は犬を飼っていました。
私にとっては犬も虫も植物も同じ位置づけです。
そのため綺麗に見せようという剪定は最低限で、
基本的には健康上どうか?という観点でのみ剪定をします。
我が家には室内にも屋外にもたくさんの植物があります。
でもどれもインテリア的な見栄えではなく、
どこに置いてあげればその植物が健康に育つか?
という観点のみで配置しています。
そのため、人間の導線上に普通に植物がありますし、
植物のために人間が我慢することもあります。
お客様が我が家に訪ねて来られると、
大概、「家の中も外も森のようですね」と苦笑されます。
でもそうやって育てた植物には、
室内でもキラリと光る自然の美があります。
※美と取るかは人次第?ですが。
例外としてポトスとシェフレラ(カポック)は
かなり暗い場所でも育てることができます。
特にポトスは窓のないトイレ内などでも
意外に健康に栽培することができます。
植物に関する思い。
本当に十人十色ですね。
ごく当たり前のことだと思っていると思います。
私も以前はそうでした。
ただ室内で管理するという行為は
植物にとっては最悪であるということは
多くの栽培ガイドにも書かれていますし、
これは間違いのない事実であると実感しています。
我が家も室内で観葉植物をいくつか育てていますし、
多くの御宅でも室内の観葉植物を見かけますが、
まあ大概の場合、その植物の状態は最悪です。
葉色も悪く、徒長して、生育も悪い。
これは屋外でそれらの植物の
本来の姿を見ると一目瞭然です。
大手ショッピングモールなどにある
観葉植物はいつ見ても綺麗だなと思いますが、
これは実は見た目が悪くなると
速攻で新しいものに変える業者が入っているからです。
園芸に興味を持った初期に
ベンジャミンなどの栽培に
少々てこずったことがあります。
その際に樹医と呼ばれる人にアドバイスを貰ったところ、
そんなもん外に出して日に当てれば速攻で復活だよ!
そもそも室内で植物を管理しようということ自体が
人間の我儘で無理のある行為なんだよ。
と嘲笑されたことがあります。
その時はちょっとムッとしたのですが、
今は全くこの方と同じ意見を持っています。
そこでユーカリですが、
ユーカリの室内栽培は不可能
私は色々試しましたが
はっきりと言い切ります。
台風などで取り込む場合も
1週間が限界ではないでしょうか?
明るい室内だから大丈夫では?
常に日が当たるし、窓も開け放っているから、
とご相談をいただくこともありますが、
常に枯れても良いなら自己責任でとお話しています。
理由は色々と実験もしてみましたが、
一番わかりやすい例は
虫を飼ってみると良くわかります。
最近鳴く虫の飼育にはまっていますが、
例えばスズムシでもバッタでも、
何でも良いので、飼育してみると実感できます。
虫は直射日光を嫌いますので、
屋外とはいっても、必ず完全な日陰に置きます。
我が家ではクツワムシを飼育していますが、
これは鳴き声が非常にうるさく、
夜間の屋外管理は騒音公害のために不可能です。
それでも何とか鳴かない日中は
必死で外に出して風通しを良くしています。
鳴き声のうるさくないマツムシの場合、
常に屋外に出していますが、
まず土の乾きの早いことに驚きます。
逆に室内で管理をしていると
いつまで経っても土がジメジメしていて、
たった1日で糞にカビが生えてきます。
屋外管理では糞にカビなど滅多に生えません。
虫の場合、屋外屋内どちらも完全日陰なので、
全てが風通しの成せる業ということになります。
次に日光についてです。
専門器具になりますが、
単純に照度計で測ってみるとわかります。
我々人間が明るいと思う室内と
暗いと思う屋外を測ってみると、
圧倒的に屋外が明るいことがわかります。
我々人間の目は大した画素数を見れませんが、
集光能力はどんな機械もかなわない
無限大の力があります。
逆にその弊害として
どこが明るく、どこが暗いのかという事実を
認識することがとても困難なのです。
それからもう一つ、ユーカリでは、
株が日光を浴びることは大切ですが、
実は鉢や用土も日光を浴びることが重要です。
これはもちろん乾燥を促し、
用土の消毒になるという効果がありますが、
特に西AZの半砂漠地帯のユーカリの場合、
非常に高い土中温度が強い根張りに影響するからです。
我が家のmacrocarpaで実験を行いましたが、
株のみほぼ終日直射日光が当たる株と
鉢や用土までほぼ終日直射日光が当たる株を比較してみました。
すると全く同じ時にタネを播いた株であるにも関わらず、
前者と後者では既に樹高に2倍近い差があり、
幹の太さや葉の大きさ、量などにも大きな差が出ています。
このように多くのユーカリでは、
室内管理は非常に都合が悪いです。
まだ、なぜダメなんだろう?という疑問がある場合、
ネットでユーカリの木が生えている写真を
いくつか検索してみるとさらにわかると思います。
一体ユーカリはどのような環境で生息しているでしょうか?
ユーカリは決してハーブ草木ではありません。
列記とした屋外性陽樹の大型樹木になります。
一部、冬季限定で室内管理が可能な品種もあります。
ただこれは下記の条件が必須になります。
■半日以上直射日光の当たる南向きの窓辺に置く
■その株の樹高や根張りがかなりしっかりしている
■それでも暖かい日には少し外の風に当てる
これを満たしていても、難易度は高めですし、
生育状況は並以下となります。
また春以降の成長のエンジンがかかる際にも
色々と影響が出てくることは否めません。
とりあえず私が実験上可能であった品種は
下記の品種になります。
●Corymbia citriodora(レモンユーカリ)
●Eucalyptus crenulata
●Eucalyptus glaucescens
●Eucalyptus robusta
●Eucalyptus camaldulensis
●Eucalyptus staigeriana
●Eucalyptus grandis
●Eucalyptus nitens
●Eucalyptus pruinosa
単純にユーカリ中でも
屈指の過湿耐性を持つものばかりです。
citriodoraとstaigeriana以外は
耐寒性もありますので、
室内に取り込む意味はあまりありませんね。
植物というものはインテリアやエクステリアである
という考えを持っている人は多いと思います。
一方で植物は生物を飼っているという感覚の人もいます。
私は完全に後者の考え方を持っています。
今は飼っていませんが、昔は犬を飼っていました。
私にとっては犬も虫も植物も同じ位置づけです。
そのため綺麗に見せようという剪定は最低限で、
基本的には健康上どうか?という観点でのみ剪定をします。
我が家には室内にも屋外にもたくさんの植物があります。
でもどれもインテリア的な見栄えではなく、
どこに置いてあげればその植物が健康に育つか?
という観点のみで配置しています。
そのため、人間の導線上に普通に植物がありますし、
植物のために人間が我慢することもあります。
お客様が我が家に訪ねて来られると、
大概、「家の中も外も森のようですね」と苦笑されます。
でもそうやって育てた植物には、
室内でもキラリと光る自然の美があります。
※美と取るかは人次第?ですが。
例外としてポトスとシェフレラ(カポック)は
かなり暗い場所でも育てることができます。
特にポトスは窓のないトイレ内などでも
意外に健康に栽培することができます。
植物に関する思い。
本当に十人十色ですね。