ユーカリの薫るベランダで[Mobile版]
since 2009.01.09
ユーカリ育成ブログです。タネを輸入して150種以上のユーカリを育てています。 By eucalyptus_k
ユーカリ栽培で厳禁なコト その1(日照と風通し)
毎月たくさんのお問い合わせをいただきます。
その多くは栽培知識に関することであったり、
調子の悪いユーカリの改善策についてです。
ユーカリは栽培の難しい植物と言われることがあります。
確かに日本とは大きく気候の異なる
オーストラリアの植物なので、
若干癖のある部分もあると思います。
ただ大きく分けて3つのポイントにさえ気を付ければ、
特に難しい植物ではなく、その他の在来の植物でも
もっと難しいものはたくさんあると思います。
ただこの3つのポイントを抑えていないと、
なかなかうまくいかないことが多いです。
これからユーカリの栽培を始める方や、
ユーカリの栽培に苦戦している方は
この3つのポイントをチェックしてみてください。
1. 日照と風通し
--------------------------------------------------------
ユーカリ栽培に失敗される方の多くは、
ユーカリを観葉植物やハーブ草木だと思って、
育てている人が多いです。
率直に
ユーカリは観葉植物でも
ハーブ草木でもありません。
ユーカリは大型樹木になります。
樹高が最も小さなものでは、
1~2mというものもありますが、
これは砂漠地帯に生息する非常に希少な種です。
まず日本で手に入れることはできません。
実際に手に入れることができる品種としては、
最も小さなものでも2~4m程度の樹高があります。
これはかんきつ類の樹木やツバキなどに相当します。
ただこの超小型の品種は決してメジャーではなく、
日本で手に入れやすいユーカリの多くは、
最低でも20m程度の大型樹木になるものばかりです。
これはケヤキやクスノキなどに相当します。
gunniiやglobulus、レモンユーカリやポポラス、
銀丸葉ユーカリなども全てが20mオーバーで
要するにケヤキの苗木を盆栽ばりの鉢植えで
育てていることに等しくなります。
そしてユーカリはこれらのクスノキなどと同じく、
森林の最も高い位置で繁栄している陽樹になります。
そのため、基本的には、終日の直射日光が必要になり、
最低でも半日陰以上の日照が必要です。
また乾燥した国の植物ですので、
周囲に他の植物のない、風通しの良い環境を好み、
用土が長く湿っていることを嫌います。
これらの性質を踏まえて、
多くの観葉植物のように、
--------------------------
室内管理は不可能です。
--------------------------
これは実際にやってみるとわかりますが、
色々実験してみて、
室内栽培は不可能であると言い切ります。
人間の目は光を感じる能力が高いので、
屋外と室内の明るさの差が良く分かりませんが、
実際に照度計で計測してみるとびっくりするほどの差があります。
正直明るい室内の窓辺よりも、暗い屋外の日陰の方が
遥かに明るいということがわかります。
また室内というのは、
びっくりするほどに風の動きがありません。
特に昨今の機密性の高い住居ではなおさらです。
実際に何も植えていない2つの鉢と土を容易し、
室内の明るい窓辺と暗い屋外の日陰にそれぞれ置いて、
どちらが早く全乾燥するのかテストしてみると、
圧倒的に後者の方が早いことが分かります。
ヘタをすると少し日当たりの悪い室内の場合、
いつまで経っても土の内部が乾かずに
いつしかカビが生えてしまうこともあります。
私は虫を飼っていますので、
これでもその差を実感しています。
虫の飼育容器を室内に置いた場合、
いつまで経っても用土が乾かず、
排泄物はカビだらけで酷い臭いを出します。
これは乾燥器や空気清浄機を置いても効果なしです。
虫の場合は暗い日陰に置く必要があるので、
屋外のかなり暗い場所に置いたものでも、
すぐに用土は乾き、カビも臭いもほとんどありません。
このように室内と屋外では、
実際にテストを行ってみないとわからない、
天と地ほどの環境の差があるのです。
この日照と風通しというのは、
ユーカリ栽培にとって最も重要なポイントといえます。
正直これさえ押さえておけば、
それだけでユーカリ栽培は簡単と言える程です。
また逆にこのポイントを押さえていないと、
ユーカリは非常に栽培が困難な植物と思えるでしょう。
少々用土や鉢が悪くても、水分管理がまずくても、
日照と風通しさえ良ければ、何とかなるものです。
他では多くのユーカリの耐寒性は
多くの方が思っているよりも遥かに高いです。
日本で見かける多くのユーカリでは、
レモンユーカリを除いて、
最低でも-8℃以上を耐えることができます。
レモンユーカリも幼い間は、
-3℃程度で管理することが望ましいですが
成長して葉の毛が無くなった後は
-8℃程度でもほとんど葉痛みが生じなくなります。
冬場の管理は過湿を避けることで、
耐寒性をさらに上げることが可能になります。
逆に過湿は大きく耐寒性を下げることにもなります。
耐寒性-20℃のユーカリであっても、
厳冬期に毎日用土がビタビタでは、
枯れずとも激しく葉痛みが起こってしまいます。
良くユーカリを販売している店舗の説明に、
●室内で育てられます。
●冬場は0℃以上の管理が必要です。
●冬場は室内で管理しましょう。
と書かれているのを見かけますが、
これら全ては大ウソです!
■ユーカリは室内では育てられません。
■0℃ごときを耐えられないユーカリは日本にありません。
■冬場もできる限り屋外で管理しましょう。
これが正解です。
寒地で耐寒性の厳しいユーカリを育てる場合には、
下記のような方法が有効です。
1. 簡易温室を使用する
----------------------------------
ホームセンターなどで2,000円程度で売られている、
無加温の簡易温室を使用することでかなり耐えられます。
実際に-3℃程度での管理が推奨のユーカリでも、
-8℃以上の環境で葉痛みなしという実績があります。
ただし、寒さの和らぐ昼間には、
温室の窓は完全に開け放っておいてください。
これ以上に寒さの厳しい地域では
簡単な加温温室を使用すると良いでしょう。
2. 夜間のみ室内で管理する
----------------------------------
昼間は完全に屋外で管理します。
そして夜間のみ玄関などに取り入れて管理します。
例えば朝出かける際に外に出して良く日光と風に当て、
夜帰宅時に玄関内に取り込むといった感じです。
やたらと寒さの厳しくなるような日は
終日玄関内に取り込んでいても、
数日程度であれば調子を崩すことはないでしょう。
しつこいようですが、
ユーカリの室内管理は不可能です。
是非ともこの失敗だけは犯さないように気をつけて、
ユーカリは観葉植物ではなく樹木であることを
忘れないで栽培に臨んでください。
その多くは栽培知識に関することであったり、
調子の悪いユーカリの改善策についてです。
ユーカリは栽培の難しい植物と言われることがあります。
確かに日本とは大きく気候の異なる
オーストラリアの植物なので、
若干癖のある部分もあると思います。
ただ大きく分けて3つのポイントにさえ気を付ければ、
特に難しい植物ではなく、その他の在来の植物でも
もっと難しいものはたくさんあると思います。
ただこの3つのポイントを抑えていないと、
なかなかうまくいかないことが多いです。
これからユーカリの栽培を始める方や、
ユーカリの栽培に苦戦している方は
この3つのポイントをチェックしてみてください。
1. 日照と風通し
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ユーカリ栽培に失敗される方の多くは、
ユーカリを観葉植物やハーブ草木だと思って、
育てている人が多いです。
率直に
ユーカリは観葉植物でも
ハーブ草木でもありません。
ユーカリは大型樹木になります。
樹高が最も小さなものでは、
1~2mというものもありますが、
これは砂漠地帯に生息する非常に希少な種です。
まず日本で手に入れることはできません。
実際に手に入れることができる品種としては、
最も小さなものでも2~4m程度の樹高があります。
これはかんきつ類の樹木やツバキなどに相当します。
ただこの超小型の品種は決してメジャーではなく、
日本で手に入れやすいユーカリの多くは、
最低でも20m程度の大型樹木になるものばかりです。
これはケヤキやクスノキなどに相当します。
gunniiやglobulus、レモンユーカリやポポラス、
銀丸葉ユーカリなども全てが20mオーバーで
要するにケヤキの苗木を盆栽ばりの鉢植えで
育てていることに等しくなります。
そしてユーカリはこれらのクスノキなどと同じく、
森林の最も高い位置で繁栄している陽樹になります。
そのため、基本的には、終日の直射日光が必要になり、
最低でも半日陰以上の日照が必要です。
また乾燥した国の植物ですので、
周囲に他の植物のない、風通しの良い環境を好み、
用土が長く湿っていることを嫌います。
これらの性質を踏まえて、
多くの観葉植物のように、
--------------------------
室内管理は不可能です。
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これは実際にやってみるとわかりますが、
色々実験してみて、
室内栽培は不可能であると言い切ります。
人間の目は光を感じる能力が高いので、
屋外と室内の明るさの差が良く分かりませんが、
実際に照度計で計測してみるとびっくりするほどの差があります。
正直明るい室内の窓辺よりも、暗い屋外の日陰の方が
遥かに明るいということがわかります。
また室内というのは、
びっくりするほどに風の動きがありません。
特に昨今の機密性の高い住居ではなおさらです。
実際に何も植えていない2つの鉢と土を容易し、
室内の明るい窓辺と暗い屋外の日陰にそれぞれ置いて、
どちらが早く全乾燥するのかテストしてみると、
圧倒的に後者の方が早いことが分かります。
ヘタをすると少し日当たりの悪い室内の場合、
いつまで経っても土の内部が乾かずに
いつしかカビが生えてしまうこともあります。
私は虫を飼っていますので、
これでもその差を実感しています。
虫の飼育容器を室内に置いた場合、
いつまで経っても用土が乾かず、
排泄物はカビだらけで酷い臭いを出します。
これは乾燥器や空気清浄機を置いても効果なしです。
虫の場合は暗い日陰に置く必要があるので、
屋外のかなり暗い場所に置いたものでも、
すぐに用土は乾き、カビも臭いもほとんどありません。
このように室内と屋外では、
実際にテストを行ってみないとわからない、
天と地ほどの環境の差があるのです。
この日照と風通しというのは、
ユーカリ栽培にとって最も重要なポイントといえます。
正直これさえ押さえておけば、
それだけでユーカリ栽培は簡単と言える程です。
また逆にこのポイントを押さえていないと、
ユーカリは非常に栽培が困難な植物と思えるでしょう。
少々用土や鉢が悪くても、水分管理がまずくても、
日照と風通しさえ良ければ、何とかなるものです。
他では多くのユーカリの耐寒性は
多くの方が思っているよりも遥かに高いです。
日本で見かける多くのユーカリでは、
レモンユーカリを除いて、
最低でも-8℃以上を耐えることができます。
レモンユーカリも幼い間は、
-3℃程度で管理することが望ましいですが
成長して葉の毛が無くなった後は
-8℃程度でもほとんど葉痛みが生じなくなります。
冬場の管理は過湿を避けることで、
耐寒性をさらに上げることが可能になります。
逆に過湿は大きく耐寒性を下げることにもなります。
耐寒性-20℃のユーカリであっても、
厳冬期に毎日用土がビタビタでは、
枯れずとも激しく葉痛みが起こってしまいます。
良くユーカリを販売している店舗の説明に、
●室内で育てられます。
●冬場は0℃以上の管理が必要です。
●冬場は室内で管理しましょう。
と書かれているのを見かけますが、
これら全ては大ウソです!
■ユーカリは室内では育てられません。
■0℃ごときを耐えられないユーカリは日本にありません。
■冬場もできる限り屋外で管理しましょう。
これが正解です。
寒地で耐寒性の厳しいユーカリを育てる場合には、
下記のような方法が有効です。
1. 簡易温室を使用する
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ホームセンターなどで2,000円程度で売られている、
無加温の簡易温室を使用することでかなり耐えられます。
実際に-3℃程度での管理が推奨のユーカリでも、
-8℃以上の環境で葉痛みなしという実績があります。
ただし、寒さの和らぐ昼間には、
温室の窓は完全に開け放っておいてください。
これ以上に寒さの厳しい地域では
簡単な加温温室を使用すると良いでしょう。
2. 夜間のみ室内で管理する
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昼間は完全に屋外で管理します。
そして夜間のみ玄関などに取り入れて管理します。
例えば朝出かける際に外に出して良く日光と風に当て、
夜帰宅時に玄関内に取り込むといった感じです。
やたらと寒さの厳しくなるような日は
終日玄関内に取り込んでいても、
数日程度であれば調子を崩すことはないでしょう。
しつこいようですが、
ユーカリの室内管理は不可能です。
是非ともこの失敗だけは犯さないように気をつけて、
ユーカリは観葉植物ではなく樹木であることを
忘れないで栽培に臨んでください。
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