ユーカリの薫るベランダで[Mobile版]
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ユーカリ育成ブログです。タネを輸入して150種以上のユーカリを育てています。 By eucalyptus_k
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【ユーカリ紹介-04】ユーカリ・グニー (Eucalyptus gunnii ssp. gunnii)
コメント(4件) 2009/05/20 15:46
カテゴリ:ユーカリ紹介

続きまして第04回目は
日本では最も良く知られているユーカリ。
身近なユーカリ・グニーです。

◎ユーカリ・グニー
【学名:Eucalyptus gunnii ssp. gunnii】
【英名:Cider Gum】

fancyboxグニー(Eucalyptus gunnii ssp. gunnii)の画像1

fancyboxグニー(Eucalyptus gunnii ssp. gunnii)の画像2

gunniiには大きく分けて3つの亜種が存在します。
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Eucalyptus gunnii ssp. gunnii(グニー原種)
Eucalyptus gunnii ssp. archeri(タスマニア高山種)
Eucalyptus gunnii ssp. divaricata(白銀色の絶滅危惧種)

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ところが日本ではこの3種を
きっちりと分類して販売していることはまずありません。
私が様々な販売店等で見て調べてみた結果、
全ての亜種がごちゃまぜになっているのが現状です。
>>>詳しい識別についてはこちらの記事をご覧ください。

本当にパッと見では中々区別がつかないほどに
この3種はとても良く似ているのです。
私にも見た目だけで識別することはとてもできません。

まあ、相当のユーカリマニアでもない限りは、
単純にgunniiで良いとは思いますけどねw

上の写真と同じ株ですが、我が家で立派に育っているのは、
silverdrop(シルバードロップ)
という販売名で販売されているものです。

fancyboxグニー(Eucalyptus gunnii ssp. gunnii)の画像3

fancyboxグニー(Eucalyptus gunnii ssp. gunnii)の画像4

特徴としては葉が細長く楕円形をしており、
新芽の白銀色が比較的強いという特徴を持っています。
ところが学術的にはsilverdropという亜種は存在しません。
考えられるのは、3種のうちのどれかであるか、
または、その園芸品種であることです。

※ヨーロッパでは
Eucalyptus gunnii var. silverdrop
と紹介されます。

3種の亜種のうち日本で出回っているのは、
ほとんどがssp. gunniissp. divaricataです。
ssp. divaricataは小さな白銀真ん丸葉が特徴ですから、
楕円形の銀葉が特徴のこのsilverdropは、
ssp. gunniiで間違いないと思っています。

gunniiはネット等でも数が多く、低価格で販売されています。
以前良く見かけたのは原種であるssp. gunniiがほとんどでしたが、
最近はssp. divaricataも頻繁に売られています。
ssp. divaricataの特徴は葉が真ん丸に近い形で
非常に白銀色の強い葉色をしています。
下の写真が最近良く見かけるssp. divaricataです。

fancyboxグニー(Eucalyptus gunnii ssp. gunnii)の画像5

gunniiの良いところは
非常に日本の気候に合っており、育てやすく枯れにくいところと、
鉢植えでもしっかりと丈夫に成長してくれるところです。

多くのマイナーなユーカリは予想以上に乾燥を好みます。
そのような非常に乾燥を好むユーカリをうまく育てるためには、
余分な水分を残さないような用土配合と水遣りが重要です。
また根本的に湿潤な日本の気候には合わず、
少し栽培がテクニカルになります。

ところがgunniiはユーカリ中でもトップクラスに過湿に強く、
湿潤を好む品種のため、一般的な観葉植物と同様の管理で
簡単にうまく育てることができるのです。

また、移植を嫌うユーカリの中でも
比較的移植に耐えることのできる品種です。

もちろん他の観葉植物に比べると乾燥を好む方ですが、
鉢が根でいっぱいになるとかなり早く水切れを起こします。
水切れに対する耐性は非常に弱いので気をつけてください。
gunniiを枯らす一番の原因は夏季の水切れと言われています。

一つだけgunniiに弱点があるとすれば、
思った以上に日本の夏の暑さには弱いというところです。

水切れでもないのに、夏~秋口にかけて、
よくgunniiが枯れてしまうのは、
高温+過湿によるダメージの蓄積が主な原因です。

最近わかってきたのですが、
gunniiには他の暑さに弱いユーカリのように、
あまり高温障害の症状がでることはありません。

ところが、ちゃんと根は高温多湿によるダメージを受けており、
休眠期に等しい夏が終わると同時に、ダメージが表面化してきて、
秋口にいきなり枯れるという現象が起きるようです。

一見、何の問題もなさそうですが、
夏の水遣りは暑い時間帯を避けた方が良いでしょう。

またあまり風通しの悪い場所で管理すると、
夏場は葉先に少し枯れがでることもあります。

決して暑さだけで大きく痛むことはないので、
特に夏場は、風通しが良く湿気の籠らない場所で管理してください。

gunniiは基本的に日光の好きなユーカリで、
良く日光に当てて育てることで白みの強い丈夫な葉を生成します。

半日陰程度でも全く問題なく育てることができますが、
あまりに日照の足らない環境では、
貧弱な葉を生成して、うどんこ病などの被害が出ることもあります。

gunniiの耐寒性はユーカリ中でトップクラスを誇ります。
成樹で露地植えのデータですが、-20℃以上の積雪環境でも
無事に生き残ったという実績があります。
-10℃程度では葉の痛みさえ起こらないくらいです。
まさに万能で初心者向けのユーカリといえるのです!

小ぶりで繊細なイメージのgunniiですが、
露地植えで環境さえ合えば、
原種のssp. gunniiで25m前後の大木にまで育ちます。
最終的には電信柱の高さを簡単に超えてしまうということです。

元々は成長力も激しく、簡単に25mクラスにまで育つユーカリですが、
日本の各所では、根を伸ばすスペースも狭く、少し高温多湿が過ぎるため、
本来のパフォーマンスがうまく出せていないようなのですが、
それが寧ろ、コンパクトに管理できるメリットになっています。

特に春と秋にぐんと成長するので小まめな摘芯を心がけてください。
何といっても、鉢植えでコンパクトに管理しやすい
ユーカリの代表格であることは間違いありません。

「ユーカリ=花粉症に効く!精油が取れる!お茶に!」
と良く売り文句にあるかと思いますが、
このgunniiは、香りは控えめな方で精油含有量も少なく、
精油+花粉症対策+お茶には最も不向きなユーカリといえます><;

気になるgunniiのその香りは、
他の丸葉系ユーカリに多いシネオール系の香りとは違って、
かなり爽快なミント系のスカッとした香りです。

英名がサイダーガムというからかどうかは知りませんが、
私はサイダーやラムネの香り+ハッカの香りに似ていると思います。
うちの同居人なんかは一番好きな香りで見た目も大好きといいます。

gunniiは葉が小ぶりで色も美しく、
特に日本人受けする外観なのかなと思っています。

ユーカリに興味を持った方は、育てやすくスタンダード!
見た目も綺麗でインテリアにもマッチするgunnii
まず育ててみてはいかがでしょうか。

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<栽培難易度:A>
香良さ:★★★
香強さ:★★
成長力:★★★★

要水分:★★★★
耐過湿:★★★★★
耐水切:★
耐日陰:★★★
耐移植:★★★★
耐寒性:★★★★★
耐暑性:★★
耐病虫:★★★★★

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※A簡単~E難しい / A+...Aより少し難しい

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