続きまして第03回目は
私がユーカリにはまったキッカケの
銀丸葉ユーカリ原種 シネレアです。
◎銀丸葉ユーカリ
【学名:Eucalyptus cinerea ssp. cinerea】
【英名:Silver Doller Gum / Argyle Apple / Mealy Stringybark】
名前だけはホントに一人歩きしているユーカリ!
ユーカリの葉は、その他の在来の植物に比べると
白銀色の丸葉が特徴→銀丸葉となってしまうのでしょうね。
丸葉のユーカリを育てている方に
「そのユーカリなんてユーカリですか?」と聞いてみると
「銀丸葉ユーカリですよ」と返ってくることが
多いのではないでしょうか。
でも本物の銀丸葉ユーカリは、
多くの方が知っているありふれたユーカリよりも
遥かに白銀色が強く、そして遥かに大葉で美しいものです。
実は私が始めて見たユーカリが銀丸葉ユーカリ原種でした。
誰かが植えたのでしょうか。
道端の街路樹の横に生えているのを見つけて、
その美しさに魅了されました。
>>>そのユーカリについてはこちらで紹介しています。
それから必死で銀丸葉ユーカリを探しました。
ホームセンター、園芸店、ネットとひたすら探し回りましたが、
本物の銀丸葉ユーカリが来たことは
一度もありませんでした。。。
そうこうしているうちに、
その街路樹の横に植えてあるユーカリが
どんな品種のユーカリであるかもわからなくなり、
半年余りが経過した頃には、
我が家のユーカリは増えるばかりw
ユーカリの増加に同居人も切れかけでToT
半ば諦めかけていたときでした。
近所の園芸店の方から
きちんと品種で管理されているハーブガーデンを教わりました。
そこから取り寄せたEucalyptus cinereaは
紛れもなく、街路樹の横にあったユーカリでした。
結果的に多くのユーカリと触れ合えたことが、
今ここでブログを書く要因にもなっているので
まあいいかなぁなんて思っています!
銀丸葉ユーカリ原種 cinereaは、
そこいらで見かけるユーカリより
遥かに白く大きな葉が特徴です。
また、gunniiにも増して、日本の環境に合ったユーカリで、
非常に育てやすく、成長も早く、強健な品種です。
特にgunniiと比べると格段に耐暑性が強く、
夏場の管理がとても楽になっています。
cinereaはユーカリの中では比較的水を好む方で、
夏場はgunniiよりも水を吸うほどですが、
年間を通して考えると、gunniiと同等か
少し乾燥気味に管理すると良いでしょう。
成長力は思った以上に激しいですが、
こまめな摘芯を行えば鉢植えでの管理も容易です。
基本的には日光がとても好きなユーカリで、
しっかりと日光に当てることで葉の白みがどんどん増します。
葉には日焼け止めの役割を持つ、白い粉をたくさん吹いていますので、
日本の夏の直射日光や西日でも葉焼けすることはありません。
半日陰程度でも問題なく育てられますが、
日照があまりにも不足している場合には、
ヨレヨレで白みの少ないエメラルドグリーンの葉を生成します。
このような貧弱な葉はうどんこ病の被害に合うこともあります。
耐寒性はユーカリ中でもかなり強い方で、
-12℃程度まで生き残ることができます。
寒さの強い環境では葉がピンク色に紅葉します。
強健なcinereaにも一つだけ弱点があります。
それは非常に根がデリケートであることです。
移植に弱く、特に植え痛みの起こりやすい品種なのです。
植え替えには季節を守り、根鉢を崩さず、
根を傷つけないように気をつけてください。
cinereaは、植え替え時に
枯らせてしまうことの多いユーカリです。
樹木としてはそんなに大きくなる方ではありませんが、
現地では15~20m程度の立派な樹木へと成長します。
ただし、高温多湿な日本の環境で大きな木にまで育てようと思うと、
どうしても徒長しヒョロ長くなってしまうようです。
立派な銀丸葉ユーカリの大木を日本でなかなか見られないのはそのためです。
日本で花が咲いたという情報も今のところ聞いたことはありません。
どちらかというと大阪や東京などの暖地よりも、
東北や長野県などの冷涼な地域の方が、
本来のパフォーマンスを発揮することができるようです。
このような現状から、鉢植えで管理する場合も
なかなか自立しないため、支柱が必須になるでしょう。
気になるcinereaのその香りは、
葉を指でこすってみた程度では爽やかでソフトに感じますが、
一旦傷をつけてしまうと強烈に香ります。
傷つけて香った葉をゴミ箱に捨てると、
生ゴミ臭がユーカリ臭に変わるほどに強烈です!
強いシネオールの香りがガツンと来る感じで、
その後、かすかに甘い香りを感じることができます。
非常に渋い香りで、ハッカ系の男性用ヘアトニックを
少しお上品にしたような感じです。
家の同居人には強烈すぎて少々苦手のご様子です^^;
一般的に銀丸葉ユーカリとして販売されている
ユーカリ・シルバーダラーの葉と
銀丸葉ユーカリ原種 cinereaの葉の大きさを比較してみましょう。
こちらがユーカリ・シルバーダラー。
そしてこちらが銀丸葉ユーカリ原種 cinerea。
後者の方が明らかに大葉でしょう?
そして厳密には葉の形が若干異なります。
※下記は育成環境や個体差により異なる場合があります。
○ユーカリ・シルバーダラーの葉型
○銀丸葉ユーカリ原種の葉型
そして色の比較!
ユーカリ・シルバーダラーよりも原種の銀丸葉ユーカリの方が
より強く粉を吹きやすい傾向にあるようです。
また、ユーカリ・シルバーダラーでは、
茎が比較的ツルっとした質感であるのに対して、
銀丸葉ユーカリ原種では、茎にも白く粉を吹いており、
小さな突起がありザラザラしています。
写真で全ては伝えられないのですが、こんな感じです。
左がユーカリ・シルバーダラーで右が銀丸葉ユーカリ原種。
銀丸葉ユーカリ原種 cinereaは、
普通の園芸店ではなかなか出回ることがありません。
手に入れたい方は遠慮なく声をかけてください。
素晴らしいユーカリ農場をご紹介します!
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<栽培難易度:A>
香良さ:★★★
香強さ:★★★★
成長力:★★★★
要水分:★★★
耐過湿:★★★★
耐水切:★★
耐日陰:★★★
耐移植:★
耐寒性:★★★★★
耐暑性:★★★
耐病虫:★★★★
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※A簡単~E難しい / A+...Aより少し難しい