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【品種別栽培ガイド-03】銀丸葉ユーカリ (Eucalyptus cinerea ssp. cinerea)
コメント(12件) 2012/10/15 12:27
カテゴリ:品種別栽培ガイド

続きまして第03回目は
銀丸葉ユーカリ原種 シネレアです。

◎銀丸葉ユーカリ
【学名:Eucalyptus cinerea ssp. cinerea】
【英名:Silver Doller Gum / Argyle Apple / Mealy Stringybark】
fancyboxシネレア(銀丸葉)(Eucalyptus cinerea)の画像1

【品種情報】
最高樹高:20m前後
樹形:基本Tree(木立)型、稀にMallee(灌木)型
親葉への変化:丸葉~卵型の細葉へ変化
適合pH:弱酸性~中性(5.5-7.8)


【生息地情報】
地域:New South Wales(キャンベラ北部)
夏季最高気温:最高値40℃、平均値28℃
夏季最低気温:最低値2℃、平均値13℃
冬季最高気温:最高値18℃、平均値12℃
冬季最低気温:最低値-11℃、平均値0℃
年間降水量:650~850mm
(参考)東京-約1800mm、大阪-約1500mm


【一般栽培情報】
・日照
終日直射日光が推奨。
最低でも半日直射は欲しいところです。
屋内管理は完全不可。

・水遣り
表面が乾いたらたっぷりというタイミングでは、
夏以外の季節は少し多すぎます。(用土による)
他の植物に比べると、遥かに乾燥を好みますが、
ユーカリに慣れている人にはかなり水好きな方です。

・用土
日照と風通しが良ければ、通常の観葉植物用土でも栽培可ですが、
パーライトや軽石、川砂などを混ぜ込んだ方がより良いです。
粒状培養土など乾燥力のあるものの方が育てやすいです。

・鉢
あまり問いませんが、根張りがデリケートなので、
横広の鉢だと、パフォーマンスが非常に低下します。
できる限り、縦長の鉢を使用しましょう。

・肥料
あまり効き目はないですが、成長期などの液肥や、
リン酸分の少ない化成の置肥などは多少は効果あり。
全く与えなくても、十分に育てることは可能。

・植え替え
根がデリケートなので、植え替え時は注意してください。
初心者は絶対に根鉢を崩さないようにしましょう。
また、真夏・真冬の植え替えは傷みやすいので避けます。

・寄せ植え
根が細かくデリケートで、植え分けが不可能になるため、
できる限り寄せ植えは避けた方が無難です。

・病虫害
直射日光が半日以下だと、うどんこ病に罹りやすくなります。
よほど悪環境でもない限りは、精油の濃いシネオールの影響からか
ハダニやその他虫害はほとんどありません。

・地植え
地植えすると本来のパフォーマンスが出て、
かなり激しい成長力を発揮します。
普通に育てると、簡単に家の二階を超えます。

・耐寒性
地植えの成樹で-12℃と言われています。
関西や関東の暖地では余裕で屋外越冬可能。
ただし、極寒の北米やヨーロッパでは生き残れないそうなので、
北海道の寒地では屋外越冬は難しいかもしれません。

・成長力
鉢植えであれば、最高で年40~50cmほど。
地植えすると1年で1mを超える可能性もあります。
地植えされた方は、思ったより成長が激しく
かなりビックリされています。

・開花
日本では開花したという情報を聞いたことがありません。
恐らく、数メートル以上という相応の樹高が必要かと思います。
花は、白に近いクリーム色の花が咲きます。
蕾や実も白く粉を吹いており、美しい外観をしています。

・枯死の要因
ほとんどが植え替えの失敗、過湿による根腐れ、
夏場の根の蒸れによる急性根腐れ。


【季節の管理】
・春秋
最も良く成長するメインの時期。
良く日光に当てて、成長を促しましょう。
日照が悪いと、元々柔らかい葉がさらに柔らかくなり、
葉の周囲が、ヨレヨレになることがあります。
そのような葉には、うどんこ病が発生することもあります。

・夏
最も枯らせることが多い時期。
決して弱くはないですが、日本の高温多湿な夏は、
どちらかというと苦手なので、
過湿による根の蒸れに十分に注意します。
春の間から良く日光に当てていた株は
真夏の西日でも葉焼けすることはありません。
夏場は少し成長が控え目になります。

・冬
用土が全乾きするタイミングで水遣り。
後はひたすら放置するでOKです。
寒地では葉がピンク色に紅葉することもあります。
この時期に過湿にしてしまうと、
春になって一気にダメージが出ることがあります。


【特記栽培情報】
日光にさえ良く当てていれば、
勝手にどんどん育ってくれるという楽なユーカリ。
逆に日光が足りないと少し難しい植物になります。

個人的には、gunniiよりも
さらに日本に合っている印象なので、
成長はとても激しく感じられると思います。

この手の銀丸葉系のユーカリは
どれも根張りがデリケートなため、
鉢植えではどうしてもパフォーマンスが悪くなります。
鉢植えの場合は、いつまでもヒョロヒョロで
支柱なしではなかなか自立しないことが多いです。

過湿に対する耐性はかなりのものなので、
このユーカリを根腐れさせた経験がある場合、
ユーカリ栽培の水分管理を根本的に見直した方が良いでしょう。


※情報は適宜追加・変更します。

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