最近、地植えに関するお問い合わせが増えています。
私はベランダ園芸なので地植えはしたくてもできないのですが、
その分、地植えされている人からは常に情報を集めています。
近所に地植えをされている御宅があると、
チャイムを押してインタビューなど、
とっても変な奴にもなっていたりします(笑)
そんな中で集めた地植えに関する情報について
いくつか掲載許可が下りたものがありますので、
まずはそちらをご紹介させていただきながら、
私の知りえる情報について書いてみたいと思います。
まず、とてもありふれたユーカリですが、
地植えに関してはとても例の少ないcinereaです。
cinereaは15~20m程度という、
ユーカリの中では比較的低木の品種ですが、
それでも相応のサイズになる樹木です。
お写真の提供は東北で、
あべ哲はり灸院をされているアベテツさんです。
とても立派なcinereaですね!
実は他にもいくつかcinereaの地植えを見たことはありますが、
こんなに立派なcinereaは初めて見ました。
実はこの立派なcinerea、
元々はホームセンターで売られていた
わずか30cm程度の小苗だったそうです!
それをまずは鉢植えで育てて
一年で120cmになったものを地植えにして、
そこからわずか2年でこの高さになったそうです。
ちなみに、アベテツさんはしっかりとプロに依頼して、
定期的に剪定をされているそうです。
この成長力を考えると、
やはり地植えには相当の覚悟が要りますね!
polyanthemos/bridgesiana/sideroxylonなど
日本で良く見かける多くのユーカリも
大体同じサイズのユーカリになりますので、
是非とも参考にしてほしいと思います。
ちなみに良く地植えされているgunniiは
cinereaよりもさらに一つ大きなサイズになりますが、
日本の狭い庭ではパフォーマンスがイマイチで、
あまり成長が進まないことが逆に好条件になっているようです。
親愛なるこあら師匠が広い畑に植えたところ、
数年で電信柱を超えたそうですので、
くれぐれも気をつけてください。
次に、ユーカリ中でもトップクラスに成長の遅い
Moon Lagoonを地植えされたという、
Osakano Jieさんの例もあります。
これについては下記の記事をご覧ください。
★ ブログ Aromaphloia ★
他にも、私の近所の大きな公園に
tereticornis/grandis/camaldulesisの3種が
地植えされている場所があります。
これはどれも50m級の大木クラスのユーカリですが、
それはそれは見上げる程に大きいです。
下記の写真はビデオからのキャプチャー画像ですので
画質はいまいちですがご容赦ください。
Eucalyptus tereticornis
Eucalyptus grandis
Eucalyptus camaldulesis
どれも学校や病院、公園などで見かける、
メタセコイアの最大サイズと同じかそれ以上です。
マンションなどの4~6階程度の高さがあります。
もちろん普通のお宅の庭では、
ここまでのパフォーマンスは出ないとしても、
このあたりのユーカリを地植えにするのは、
余程の覚悟がない限り止めた方がいいですね。
他にもまた別の公園に
globulusの大木があります。
これもまた機会があれば写真を撮ってきますが、
この木は毎年、完全丸刈りに剪定されているにも関わらず、
とても大きく、幹の太い立派な木になっています。
globulusは亜種・変種も含めて、
全てが巨木になるようなユーカリなので、
地植えは特に避けた方が良いでしょう。
最後に最も良く見かける、
銀世界(pulverulenta)があります。
これは10m前後とユーカリではかなり小さい方ですが、
それでも、畑に植えると、電信柱のサイズにはなります。
この写真のpulverulentaはとても立派で
7m近い樹高があります。
それでも、このサイズであれば、
結構庭木でも見かけますし、枝の利用価値もあるので、
地植えを検討する場合は、
このサイズくらいからが良いかもしれません。
他には、実家の庭にgilliiを地植えしていますので、
こちらも今後成長が進み次第、レポートしたいと思います。
最後に、
ユーカリは観葉植物ではありません。
あくまでも、樹木になります。
良く私は、サクラやケヤキ、場合によってはクスノキを
地植えする覚悟がいると言っていますが、
これは決して間違いではありません。
地植えをする場合は、
今後もしっかりと管理ができるのか?
大きくなったらどうするのか?など
しっかりと考えてから、臨んでください。
最初のうちは小まめな剪定で、樹高を抑えていたとしても、
少し忙しくなって、数か月放置したら、
もう背が届かなくなっていることもあります。
そしてそのままさらに放置すると
すぐに家の二階を超えてしまうこともあります。
ちなみに、西AZのユーカリには
2~4m程度という超低木のユーカリもいくつかあります。
そのようなユーカリは、どうしても日本の気候に合わず、
少し栽培難易度が高めになってしまいますが、
上手く行けば、多くの品種では、美しい花が見られ、
サイズ的にもヤマボウシやハナミズキクラスとして、
良いシンボルツリーになることと思います。
どんなユーカリであっても、
あくまでもユーカリを地植えされる場合は、
庭に木を植えるという認識でお願いします。